少し前、自転車で遊んでいると寒さにやられました。手足の感覚がなくなり、鼻水は止まらない。テンションガタ落ち。
東洋医学で考えると、寒邪にやられてしまったようです。
何とか自宅にたどり着き、風呂に入りました。
しかし冷え切った身体は温まらない。中から温めねば。
ニラと卵の味噌汁を作って飲みました。
効果てきめんでした。末端まで温かい血が巡り、テンションも回復。あらためて食べ物が身体に及ぼす影響の大きさを実感しました。
普段、施術で「気の巡りを良くする」という言葉を良く使います。スッキリしたり、身体が軽くなったり、目が明るくなったり、身長が伸びたような感じがしたり。気の巡りが良くなるとそんな風に感じるようです。
食べ物でも気の巡りをコントロールでき、これを薬膳と呼びます。
先程のニラと卵の味噌汁の薬膳的効能は…
【ニラ】温まる性質と昇る性質があり、心、肝、腎に作用する。
【卵】血を補い、全身に潤いを与える作用があり、肺、脾、胃、大腸に作用する。
これらが上手く作用して冷え切った身体が温まっていったのでしょう。ただ、温まると良いからとニラばかり食べると気を昇らす作用によりのぼせてしまう事もあるので要注意。
食べ物の持つ東洋医学的効能を知るのはなかなか難解かも知れません。
そんな知識はなくても、日本人なので旬の食材を使った日本食+色んな色の食材を使うのを意識しますと自動的に気を巡らす食事になると思います。
例えば…
カレイの煮付け
【カレイ】気を補い、潤いを与える性質があり、胃と脾に作用する。
【ワカメ】冷やし、気を下ろす性質があり、肝、腎、胃に作用する。
【生姜】温め、気を昇らし発散させる性質があり、肺、脾、胃に作用する。
ささみの梅肉和え
【ささみ】温め、気血を補い、脾と肺に作用する。
【梅肉】気を下ろし、収める性質があり、肝、肺、脾、大腸に作用する。
【紫蘇】温め、気を昇らせ、発散させる性質があり、肺と脾に作用する。
頂き物の水茄子の漬物、サーモン刺身。これらは冷やす作用が強いので、日本酒熱燗と(笑)サイコー…
薬膳的表現はとっつきにくいかも知れませんが、かたよらずに昇ったり降りたり、発散したり収まったり、温めたり、冷やしたり、色んなベクトルで気を巡らすという事です。
その土地の旬の物を中心に、納豆や豆腐などの大豆食品、きのこ、海藻なども取り入れ、毎日変化に富んだ日本食を心がけると気は良く巡り、邪気の悪影響を受け難くなるかも知れません。
そして「美味しい!」と食べるのが一番巡る気がします。
部屋散らかってすみません…