少し前になるが、職業体験講座で行った中学校の生徒さんから手紙を頂いた。
口下手な私が中学生相手に90分も話すというのは高速道路を全裸に目隠しで横断するようなものなので、講義というより実技中心で仕事内容を体験してもらう事にしている。今年で3年目なので少し慣れてきた。
自分が変態中学生の時、将来に対してどんな気持ちを抱いていたのか思い起こしてみた。
とにかく大人になって社会に出るのが恐ろしかった。アホな自分がちゃんと働けるのだろうか。上司が怖かったらイヤだな。
朝から晩まで仕事ばかりで、自分の時間が全くなくなってしまうのではないだろうか。
不安でいっぱいだったような気がする。
そんな事を思い出した。中学生のみなさん相手にマイワールドを炸裂させ、ああ、こんなアホでも仕事して生活してるんだなぁと感じてもらい安心して頂こう。そんな気持ちで臨んだ。
講義開始。西洋医学との考え方の違いをささっと説明した。
眠そうな目をした学生さんにテーピングと鍼。
パチリと覚醒。
えー!?と爆笑された。
次は僕も!私も!
先生も笑
結構盛り上がった。
その後送られて来た手紙には嬉しい事が書かれていた。
私が「仕事をしていて一番嬉しい事は何ですか?」と質問した時、「患者さんが笑顔で帰ってくれる事」と答えられたのがとても印象に残りました。私も人に喜んでもらえる仕事をしたいと思いました。
そこに反応してくれたのが何件かあった。
終わり間際の何気ないやりとりだったんだが、そこが印象に残ったと言ってくれるのは嬉しかった。それって仕事の本筋かも知れないよね。
30年前の変態中学生よ。聞いたかね。君よりかなり優秀な学生さんが多いようだぜ。