許可を得て書きます。
71歳男性 全身調整
疲労感、突然前触れなくすごく疲れる
歩行時の左臀部痛(数年前から)
【観察】
両足が開き気味だが、左の方がより開いている。
左大腿骨が出っ張っている。
歩行に若干のブレがある(トレンデレンブルグ歩行)。
左臀部に瘀血(血の滞り)
爪に縦皺がある。
疲労感は東洋医学的に考えると気虚(気が不足気味)と考えられるのが一般的だが、そうではない場合もある。
動きに元気のなさを感じないし、目力もある。
【問診】
目について聞く。
全く問題ないとの事。
しかし、まぶたを見ると若干の問題がありそう…
「目にチラチラ何かが飛んでいるとかはないですか?」
「ああ、そういえばちょっと前まであった。」
真面目で頑張るタイプの男性の場合、問診に工夫が必要な事もある。我慢強い故に症状が奥に隠れている。
他に聞き出せた情報は、頭のもやもや、最近怒りっぽくなっている。
ストレス、イライラなどによる「肝気鬱結」と評価。
気の滞りの改善をはかる。
「肝」が正常化すると疲労感も良くなるはず。(西洋医学の肝臓とはニュアンスが違う)
脳も元気になるはず。
肝気鬱結は物忘れなどに進行する場合もあるので、早期改善を図りたい。
西洋医学でも、脳の老化(誰でもなるのだが)の初期に怒りっぽくなると言われている。
【鍼灸】督脈、任脈、肝経の調整、目と頭、臀部の瘀血
【手技療法】今回は行わず
【テーピング】ベーシック体幹「肝臓」、アドバンス体幹「股関節亜脱臼」、エグゼクティブ体幹「中臀筋」、アドバンス体幹「大腰筋」
テーピングをした後、臀部のエクササイズ。(自宅でもやってもらうように)
テーピングが正しく筋肉の収縮をナビゲートしてくれる。
分かりにくいかも知れないが、膝のお皿の下のシミが少し内側に移動している。(股関節が少し内側に戻った)
このくらいのわずかな移動だが痛みは取れているはず。
施術後、臀部の痛みは消失。
頭、目がスッキリ軽い。治るスイッチが入ると施術後にこういう感覚になる場合が多い。
後日、症状は大きく改善されたと聞いた。
何回か施術すれば、きっと元気を取り戻すと思う。