子供部屋から、昔作った手作り絵本が発掘されました。
次女が生まれたばかりのようだから8年前の作品です。
小さい頃から我が道を行く長女は、夜更かししてお絵描きしたり、折り紙したり、創作活動をしておりました。さすがにもう少し早く寝なきゃダメだと思って、この絵本を作った記憶があります。
※多少刺激が強い表現が含まれておりますのでご注意下さい。
昔々あるところに、ナツという夜に寝ない人が住んでいました。
「もう11時なんだから早く寝なさい!ぶん殴るよ!」
母ちゃんが怒っています。
「やだもーん」
ナツは母ちゃんの言うことを聞かずにいつまでも起きていました。
夜中なのに一人で遊んでいます。
しばらくすると、後ろに誰かがいる気配がしました。
あ”あ”あ”…
「母ちゃん、母ちゃん!大変だ!お化けがいるよ!」
ナツは大慌てで母ちゃんを起こしました。
「ふんがー!!」
母ちゃんはお化けになってました。
「うぎゃーっ!」
ナツはビックリして妹のチーちゃんを起こしました。
「バブウー!」
チーちゃんもお化けになっていました。
「ぎゃああああ!!」
ナツは大慌てで父ちゃんの部屋に行きました。
「あ、父ちゃん起きてたんだ!母ちゃんとチーちゃんがお化けになっちゃったの!」
父ちゃんは暗闇の中で静かにたたずんでいます。
「…父ちゃん?」
「あ”あ”あ”あ”〜…」
父ちゃんは父ちゃんが大好きなゾンビになっていました。
「うぎゃー!」
ナツは逃げ出しました。
「おっと、逃しはしねー。」
ナツはさっきのお化けに捕まりまってしまいました。
「ケケケ…。お化けタイムまで起きているからこういうことになるんだぜ。」
「えーん、えーん!今度から早く寝るから許してよう!」
ナツは泣きながらお化けに言いました。
「ほんとうか?」
「うん!」
「よし、それなら少し時間を戻してやろう。」
お化けはそう言って時計を指差しました。
クルクルクル〜
11時半だった時計は9時になりました。
時間が戻って、みんなお化けになっていません。
「ナツ、今日から早く寝るよ!」
「あら、えらいね〜」
母ちゃんに褒めらました。
それからというもの
夜に寝ないナツは、夜は早く寝るナツになりましたとさ。
おしまい。
この絵本は著効があり、長女は寝るようになりました。
もし寝ない子がいらっしゃいましたら、この絵本を読み聞かせてあげてみて下さい。
…いや、子供の絵本にゾンビとかダメですね(笑)