川島治療院 院長日記

江別市野幌町にある治療院です

スベリヒユ 後編

はるか昔、下痢を伴う流行病が蔓延した。病に感染したものは隔離されていった。

とある村に住むお嫁さんが感染。旦那さんと義母はお嫁さんを追い出すように離れに追いやった。食べ物も与えずに。

お嫁さんは仕方なく地面に生えている野草を食べて、何とか生き延びようとした。するとみるみる回復。

元気になって家に戻ると旦那さんと義母は流行病で死んでいた。

このお嫁さんが食べた野草は馬の歯に似ている事から「馬歯莧(ばしけん)」とよばれる生薬となった。

こんなエピソードがあるようだ。

和名はスベリヒユ。日本の多くでは雑草として嫌われるが、海外では食用としてスーパーに並んでいるところもあるらしい。

 

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前々回ブログでプランター栽培をしている事を書いた。最初はこんなちっこいのに、あっという間にこんな風になる。

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観葉植物と同じように、乾いたらたっぷり水を与えるという育て方をした。

同時期にプランターに移さなかったスベリヒユをみると…

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6倍くらいの大きさに育っている。

プランターで過保護に育てるより野ざらしで放置する方が育つ植物のようだ。お散歩ワンちゃんのオシッコがかかるからプランターにせざるを得ないが、植物の育て方も色々あるのだと思った。

 

羊蹄山キャンプで蚊に刺された時にスベリヒユを塗ってみた。確かに効いたが、また痒くなった。(写真は次女です)

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揉み潰し十分にジェル化してから患部に貼り付け

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絆創膏やテーピングでとめた。ヒンヤリした感じが続いて痒みはほとんど出なかった。1日貼っておくと治った。

 

食用にもしてみた。

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天ぷら。

美味い。コゴミのマイルドバージョンって感じか。最後にネバっとするのが良い。子供達も喜んで食べた。

 

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新鮮なホタテを頂いたので(ありがとうございます!)ヒモと合わせてみた。

煮切り酒、醤油、ごま油 各大匙1くらい

すり下ろしニンニク ひとかけ

これにさっと茹でたスベリヒユと生のホタテのヒモを入れて30分くらい味を染み込ませる。

酒の肴に最高だった。

 

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夏野菜の揚げ浸しにも合った。

 

普通に美味い野菜だと思う。

それに「医薬品的効能効果を標ぼうしない限り医薬品と判断しない成分本質(原材料)リスト」という資料にもスベリヒユの名前が載っている。そのくらい栄養価も高いようだ。

あのオメガ3脂肪酸も豊富に含まれているとか。ただシュウ酸も含まれるので食べ過ぎは良くないらしい。

 

今から秋にかけてが旬のスベリヒユ。我が家ではたまに食卓に並ぶ事になる野菜の一つとなりそうです。