バイオレンス治療院のカルテ VOL5
8歳男性
主訴 : 鼻水、くしゃみ、目の痒み
300歳男性
主訴 : 痩せていく
「ハックション!」
「呼ばれて飛びでてジャジャジャj…」
「ハックション!」
「ハイチャラバーイ…」
「ハックション!」
「呼ばれて飛びでてジャジャジャジャ〜ン」
「魔王、ゴメンよ〜。この時期になるとどうも鼻水とかクシャミが止まらないんだ。目も痒いし。ああ…魔王ったら、こんなに痩せちゃって…」
「カンちゃん、大丈夫でごじゃりますよ。例年ならもうすぐ落ち着くでごじゃ…」
「ハックション!」
「ハイチャラバーイ」
なるほど。
この魔王という男性は、この少年のクシャミによって壺に出入りする体質らしい。
しかしこう連発でクシャミされると飯を食う暇もないだろう。
少年の症状を考えると「風熱」が顔面に滞っていると考えてよいだろう。
春はアレルギー、花粉症などにお困りの方が多い。
昔はあまりなかった症状の代表格と言えよう。
何故急増しているかは諸説ある。生活や仕事、食生活の変化、ストレスなどと言われている様だが、個人的な見解を述べさせてもらうと首に若干の問題がある気がする。
首に横ジワがある事が多い。
ストローで例えると、折れ曲がり流れが悪くなっているイメージだ。「風熱」が下に降りにくい状況になってしまっているのかも知れない。
真ん中に力が働く様に、こんな感じでテーピングをすると、前方にズレた第5、6頸椎が正しい位置に引っ張り出される。
「風熱」を下げるルートを確保。
いくぞ…
「風熱」が効率良く下がってくれる。
上手く循環できる身体を作れば根治も可能かも知れない。
後日。
「その節はありがとうでごじゃります。少し太ったので耳ツボダイエットをお願いしたいでごじゃる。」
どうやら少年のアレルギーは改善されたようだな。
鍼灸は肩こり腰痛の方がやるイメージがあるかも知れないが、色々な症状改善へのお手伝いが出来る場合があるのだ。