俺は朝飯に梅干しを食う事にしている。
梅干しの効能は酸性に傾いた身体を中和してくれるそうだ。
また梅干しに含まれるクエン酸は疲労を回復させる効果があるし、解毒作用もあるのでこの時期には食中毒予防にも良いらしい。
だが俺が最も注目しているのは、東洋医学的な考え方での梅干しの有効性だ。
東洋医学は
ちと、とっつきにくいと思う。
もともとは、古代中国の人が鋭い観察力で森羅万象全てのものを観察し、法則性を見出したもの。
素朴な自然哲学であり、これを医学にも利用したものだ。
自然現象や心と身体をともにみる優れた医学だと思う。
最も大事だと言われている「肝」
緑の葉の上から5番目に書かれている。
西洋医学における「肝臓」とは違う。
「肝」は「筋肉」を司る。
身体の痛みがあれば「肝」が弱っているのかも知れない。
「肝」が悪くなれば「心」が悪くなり、「心」が悪くなれば「脾」も悪くなる…みたいな事になる。
身体の痛みがずっとあると、精神的にも苦しくなってくるのが説明つく。
まさに負のスパイラルだ。
「肝」が弱っている時は
緑の葉の上から4番目に書かれている「酸」が「肝」を助けてくれるのだ。
「酸」とは酸っぱいものだ。
日本人なら手っ取り早く「梅干し」が良いのかも知れない。
だから俺は予防も兼ねて「梅干し」を食うのだ。
おかげかは分からないが、毎日のハードワークにも耐えらるし元気だ。
おっと患者さんが来た様だ。
「俺の名は梅干し食べてスッパマン。全身の筋肉が固まって痛い。何とかしてくれ。」
なかなか個性的な服装の患者さんだ。
…この方は梅干しの食い過ぎだな。
東洋医学の書にこんな一文がある。
「酸は筋に浸透しやすいので禁病には多食を禁ず。多食すると筋が萎縮して、唇が巻き上がる。」
多食は避けて、1日1粒にして頂くよう伝えた。
何事もやり過ぎは良くない。
健康ブームで色々な健康方があるが、やり過ぎずに、
盲目的に信じるのではなく自己判断を大切にするのがいいかも知れない。
俺は自己判断で1日1粒「梅干し」で食っている。
身体は悪くない感じだ。