数年前。
回覧板を出しに行こうとしたら、サンダルがなかった。
靴を履くのが面倒くさかったので母ちゃんのド派手なハイヒールを履いてみた。
あらヤダ、何この感じ。
グキッ
あぎゃああああ〜っ!
母ちゃんが学んできたマルコテーピング・ビューティー講座「O脚矯正」をしてもらった。
外側荷重を修正するテーピングだ。
…!!
勝手に足の骨が正しい位置に戻る感覚。
固定しないのに普通に痛くなく歩ける!
こうして私は伸縮テーピングと出会った。
数年前。
母ちゃんとカンフーごっこをしていた。
「ほう、身の程を教えてやろう。」
ぶべぇ!
ハイキック一閃。
かろうじてブロックしたので脳へのダメージは防げたが、尺骨を砕かれた。
片腕では手技も鍼も出来ない。
患者さんへの治療はテーピングオンリーで2カ月生き延びた。
テーピングのほんの僅かな皮膚移動で多くの症状が変化するのを知った。
片腕だったが随分患者さんが増えた。
こうして現在の皮膚操作治療スタイルと出会った。
数年前。
ネットで買ったMサイズのジャージはアメリカサイズだった。
指先もつま先も出ない程ダブダブだ。
でもせっかくなので着た。
ある日、酔っ払って階段を降りようとしたら足を滑らせた。
ぐはーーーー!!
ジャージ特有のスベスベ素材でストッパーが効かず、最上段から一番下まで転げ落ちた。
全身打撲。動けない。息できない。特に腰が痛い。
翌日、母ちゃんが学んできた陰陽てい鍼をしてもらった。
2分くらいで歪んだ背骨がカタカタと整い、何かが身体を巡る感覚を得た。鍼すげー。
腰痛が大幅改善するとともに、脳内に鍼灸師スイッチが入った気が…。
今までうまく使いこなせていなかった鍼灸を一から勉強し直す決意をした。
こうして陰陽てい鍼と出会った。
災い転じて福となすって言葉があるが、アホな怪我から生じた出会いに感謝なのです。
もうアホな怪我はしたくありませんが…