川島治療院 院長日記

江別市野幌町にある治療院です

陰部の痒み

許可を得て書かせて頂きます。(症例報告に協力して下さった方にはテープかアイシングシートを差し上げます)

 

26歳女性。全身調整。

主訴 : 1年前からの陰部の強い痒み。

病院で処方された痒み止めで改善せず来院。(感染症などの場合は西洋医学の方はオススメです)

 

その他の症状 : 生理時のうずくまる程の生理痛、月経量が多い、冷えているのに足に汗をかく

 

初回  

鍼灸】肝と脾の調整、頭、目

【テーピング】

●ベーシック体幹「胃の痛み」→胃を持ち上げ脾への圧迫をとるイメージ

●ベーシック体幹「肝臓」→肝へのアプローチ

●オリジナルテープ「サラッと除湿」→足の経絡にアプローチして足の湿り気を改善させます。

体質改善食事療法を説明。

頭と目、身体がスッキリしたと帰られた。

 

2回目

常時痒いのは改善。ただ夜中の2時に痒くて目覚める。足裏のタコが痛い。

鍼灸】肝と脾の調整、頭、目

【テーピング】

●ベーシック体幹「肝臓 スリット入り」

●ベーシック体幹膵臓」→脾にアプローチ

●アドバンス下肢「外側捻挫」→今回のタコの原因である外側荷重を改善させます。

 

3回目

陰部の痒み改善。

生理の時の痛みもそれ程なかった。

月経量も減った。

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他覚的にみると皮膚の色が良くなってました。

 

 

足の厥陰肝経という経絡は陰部を通ります。

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ストレスや食事のバランスなどにより、気の流れの滞りが陰部の痒みを引き起こしたのかも知れません。

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また、肝は夜中の2時に回復するので、その時間に痒みで目覚めるというのは、肝からの何らかのメッセージと受け取りました。

 

もう一つ、脾という臓。

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東洋医学では脾は血を調整するものと考えられています。

また脾は津液(身体の水分)を運搬する機能もあります。

過度の思慮、肉体疲労などにより脾の機能が変調をきたし、月経過多、足の汗になったと見立て施術しました。

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鍼やテーピングでの皮膚操作だけで(勿論陰部を見たりはしないです)、人が本来持つ自然治癒力が発揮される症例もあります(^^)

止まらない咳

許可を得て書きます。

(症例発表に協力して頂いた方にはテーピングかアイシングシートを差し上げます)

 

47歳女性(全身調整)

主訴 : 空咳

2週間前にインフルエンザA型に罹患し3日高熱で寝込み、熱が下がった今も空咳が止まらない。

薬も効かない。

問診中も空咳が止まらない状態。

 

鍼灸】 肺経の調整

【テーピング】

●ベーシック上肢「喘息」  

明日セミナーでやります。

横隔膜を整えます。

痰が絡む咳は別のアプローチが必要です。

●ベーシック体幹「小胸筋変形バージョン」

胸の筋肉が咳で疲れてます。

副作用でバストアップします。

 

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ピタリと空咳が止まりました。

 

どのように見立てて施術したかと言いますと…

 

 

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まず風邪(ふうじゃ)が背中から侵入。

背中がゾクゾクする…

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そして手の太陰肺経に侵入。

今年の風邪(ふうじゃ)は横隔膜で暴れる傾向にある気がする。

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「ぐへへ!ぶっ壊したるわー!」

横隔膜で散々大暴れした後、自然治癒力で風邪は死滅。

ひでぶ!」

 

身体に平和が訪れたが、肺はクタクタ。横隔膜はボロボロ。

身体は「咳」という刺激でボロボロの横隔膜を正そうと頑張る。

なかなか横隔膜は整わない。身体はさらに「咳」で頑張る。

 

という状態 と感じました。

いずれ自然治癒力で治るのかも知れませんが、咳が止まらないというのはとても辛いですよね。

 

鍼灸やテーピングでご自身の自然治癒力を高めるお手伝いが出来る場合もあります。

 

胃の痛み

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「先生〜、胃が痛くてね。薬飲んでるんだけどなかなか治らないんです。また鍼してくれませんか。」

 

病院での診断名 : 神経性胃炎(ストレス性胃炎)

主訴  : 胃の痛み

その他の症状 :  声がかすれる、膝の力が抜ける

職業 : 中間管理職

 

にこやかな営業スマイルを絶やさない男性。

 

ちょっとだけチクッとするかも知れませんよ。

 

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「ぶひひ。大の大人がチクッくらいで騒いだりしませんよ。どこからでもどうぞ。」

 

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「いてえよ〜!!」

 

 

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「いてえよ〜!いてえよ〜!」

(注)一般の方はこんな反応にはならないのでご安心下さい。鍼は小さな子供からお年寄りまでできる優しい施術です。

 

鍼灸】脾経 胃経の調整、頭

【テーピング】

●ベーシック体幹「胃の痛み」→東洋医学的評価で胃痛は様々な分類がありますが、どのタイプにも効果が期待できます。

●ベーシック下肢「膝窩筋」

●オリジナルテープ「なめらかボイス」

 

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「あー、胃がスーっとするわ。声も出しやすい。ありがとうございます。」

 

足の陽明胃経という経絡は、手の陽明大腸経http://kawashima-naoya-1203346.hatenablog.com/entry/2017/02/04/200320から連結し、顔を巡って、のど、胸、お腹、足へと行きます。

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足で次の太陰脾経に連結します。

 

胃の不調はもちろんの事、経絡ラインに出た症状(今回の場合、声がかすれる、膝崩れ)へのアプローチも可能です。

 

内科系症状は病院での治療が基本だと思いますが、なかなか治らない場合は東洋医学を試してみるのもいいかも知れません。

ストレスからくるものは大変多く感じますが、全体をみて施術し、身体が楽になればストレスも軽減されるものだと思います。

 

この方もストレスに負けずに、中間管理職として組織の発展に尽力してもらいたいものです。

 

スキー合宿

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家族でスキー合宿に行きました!

 

全道各地から100名くらいの小学生とその保護者が集まって合宿所に泊まり、スキーのレッスンを受けます。(保護者は自由)

到着後にミーティングをしてランチ。

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おお!給食みたいで懐かしい(^^)

ハムカツ美味い!

 

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巨大迷路みたいな宿舎はワクワクします。

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寝室は二段ベッド3台とロフト。

 

準備していざ出発!

 

日高国際スキー場。

リフトを4回乗り継いで頂上まで行くと日高山脈が見渡せる絶景でした。

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あまり混雑していないし、雪質も最高!

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私が大好きな林間コースもありました(^^)

しかも頂上から一番下までという超ロング。

急斜面や強いカーブなど変化に富んでいて楽しかった〜

 

ガンガン滑った後に夕食。

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夕食にビールじゃなく白飯は何年振りだろう(笑)

 

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そして速攻ナイター。

子供達上手くなってました。

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でもたまに転びます。

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こういう時は

 

「大丈夫?」と言って優しく手を差し伸べるのか

 

それとも「そのくらい平気だ!自分で起き上がれ!」と自立を促すのか

 

私は取り敢えずこうします…

 

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おらー!

 

エッジを立てて雪の洗礼(笑)

画像では分かりにくいですが、雪煙の中に子供がいます。

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おらー!

 

子供達はキャッキャと喜んで、わざと転ける方も…

 

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近くの温泉で温まってから、ご満悦で就寝。

 

翌朝

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給食生活、なんか良いな〜

朝食後は宿泊者全員で館内の清掃をします。

気持ちもスッキリしますね!

 

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朝も気持ちよく滑りました(^^)

良い連休を過ごせました!

 

足首の捻挫

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軽度右足関節捻挫。

数時間前にドッヂボール中に捻った。

歩く時の痛み。踵にも痛みあり。軽度熱感あり。

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修正後。

 

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後ろから見た画像。踵が外側に倒れている(外反)。

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修正後。

 

アイシング15分

手技療法とテーピングが5分くらいです。

使用テーピング

【アドバンス下肢 外側捻挫】

【アドバンス下肢 内側捻挫】

【ベーシック下肢 階段を降りる時に痛む 足底筋】

 

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「全然痛くない!」とニコニコ駆け回りました。

 

色々な捻挫の治療法があると思いますが、テーピングも有効な手段の一つです。

こんな事書いては良くないかも知れませんが、中体連、高体連シーズンになるとケガをした学生さんで予約が溢れ、キャンセル待ち20名以上。終わるのが23時近く。という経営的に嬉しい悲鳴が出ることもしばしばです。

 

腰痛、肩コリなどの慢性症状をケガと偽り不正請求など、何かと叩かれる整骨院業界ですが、しっかりケガをみれる力を養えば真っ当に健全経営できると思うのです。

自費メインになっていくのが時代の流れかも知れませんが、今後捻挫まで奪われない事を祈りたい…

 

3/26(日曜日)にマルコテーピングセミナー、アドバンス下肢を開催します。

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興味がありましたらご連絡ください(^^)

詳しくは当院ホームページをご覧下さい→https://www.kawashima-seikotsuin.com

気の流れ

人体の色々な場所にツボがあります。

ツボとツボを結ぶものを「経絡」といいます。

 

「経絡」には「気」が流れていて

ツボを刺激して「気」の流れを調整するのが鍼灸の基本的な考え方です。

 

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分かりやすく鉄道会社に例えます。

ツボ→駅

経絡→線路

気→電車

 

手の太陰肺経という路線。

始発は地下鉄で体内を通ります。

ヘソの上駅から発車し、大腸を経由し、胃を通って、肺に入ります。

その後、喉を経由して、脇の下から地上に出ます。

 

そして腕の表面の各ツボを通って電車が走っていきます。

 

手首の上あたりで別の路線に移行。

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手の陽明大腸経という路線にいきます。

こんな感じで全身くまなく巡るのです。

 

肺経線に大雪などで電車の本数が減ると、肺経線は赤字に。

肺経線の悪影響を受けた大腸経線も赤字に…

 

電車の数を増やし過ぎると、線路に渋滞が起こり、やはり赤字に…

 

こんな感じで電車=「気」が少な過ぎても多過ぎても赤字=「病気、不調」になってしまいます。

 

赤字になっている原因を特定し、線路の運行状況を改善させ、経営安定(健康)させるのが鍼灸治療です。

 

 

 

症例ブログ「疲労感」

許可を得て書きます。

 

71歳男性  全身調整

疲労感、突然前触れなくすごく疲れる

歩行時の左臀部痛(数年前から)

 

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【観察】

両足が開き気味だが、左の方がより開いている。

左大腿骨が出っ張っている。

歩行に若干のブレがある(トレンデレンブルグ歩行)。

左臀部に瘀血(血の滞り)

爪に縦皺がある。

 

疲労感は東洋医学的に考えると気虚(気が不足気味)と考えられるのが一般的だが、そうではない場合もある。

動きに元気のなさを感じないし、目力もある。

 

【問診】

目について聞く。

全く問題ないとの事。

しかし、まぶたを見ると若干の問題がありそう…

 

「目にチラチラ何かが飛んでいるとかはないですか?」

「ああ、そういえばちょっと前まであった。」

 

真面目で頑張るタイプの男性の場合、問診に工夫が必要な事もある。我慢強い故に症状が奥に隠れている。

他に聞き出せた情報は、頭のもやもや、最近怒りっぽくなっている。

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ストレス、イライラなどによる「肝気鬱結」と評価。

 

気の滞りの改善をはかる。

「肝」が正常化すると疲労感も良くなるはず。(西洋医学の肝臓とはニュアンスが違う)

脳も元気になるはず。

肝気鬱結は物忘れなどに進行する場合もあるので、早期改善を図りたい。

西洋医学でも、脳の老化(誰でもなるのだが)の初期に怒りっぽくなると言われている。

 

鍼灸】督脈、任脈、肝経の調整、目と頭、臀部の瘀血

【手技療法】今回は行わず

【テーピング】ベーシック体幹「肝臓」、アドバンス体幹「股関節亜脱臼」、エグゼクティブ体幹「中臀筋」、アドバンス体幹「大腰筋」

 

テーピングをした後、臀部のエクササイズ。(自宅でもやってもらうように)

テーピングが正しく筋肉の収縮をナビゲートしてくれる。

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分かりにくいかも知れないが、膝のお皿の下のシミが少し内側に移動している。(股関節が少し内側に戻った)

このくらいのわずかな移動だが痛みは取れているはず。

 

施術後、臀部の痛みは消失。

 

頭、目がスッキリ軽い。治るスイッチが入ると施術後にこういう感覚になる場合が多い。

 

後日、症状は大きく改善されたと聞いた。

何回か施術すれば、きっと元気を取り戻すと思う。